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●●さん こんにちは
at WILL 心理セラピストの長井啓悟です。
2月に入り、まだまだ寒い日が続いていますが、体調を崩されていませんか?
実は僕はここ10日ほどずっと調子が悪く、ピークこそ過ぎましたが発熱と胃腸の具合が悪く、
おそらく風邪だったのだと思うのですがとてもつらい日が続いていました。
おかげさまで今はかなり回復し、元気にこのメルマガを書いておりますが。
そんな体調を崩していたなかで感じていたことを、僕の子どもの頃の経験を織り交ぜながら
お話していきたいと思います。
それでは長井啓悟のメールマガジンをお届けいたします。
どうぞ最後までよろしくおつきあいください。
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風邪をひくと、体調が悪くなると落ち着かなくなり、罪悪感をおぼえるのです。
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最初のご挨拶の中でもお話しましたが、この何日か発熱と嘔吐、胃腸の不快で
きつい日が続いていました。
職業柄、風邪などひいてもなかなか休めないということもあり、ここ数年は本当に体調管理には
気を配っていたのですが、
妻や子供も風邪を引いていたのもあってか、とうとう自分にもうれしくない順番が
回ってきたような感じでした。
背中や関節がゾクゾクしてつらい状況の中、なぜかそのとき僕は、なんとも落ち着かないというか、
「罪悪感」のようなものを感じていたのです。
この感じ、ずっと昔に感じたなんとも居心地の悪い感覚。
思い出しました。
小学生の頃、僕は熱を出しては小児科へ行き、点滴を打っては学校を休むということが
少なくありませんでした。
一度発熱すると、39度以上の高熱が続き、その度に母親は僕を病院へ連れて行ったり
看病や何かできっと大変だったのだろうと思います。
僕の実家は自営で父が会社を経営していたので、母はその手伝いや家事、妹や弟の世話もあり
けっこう時間に追われる生活をしていたように記憶しています。
そんなことも手伝ってか、母は僕が熱を出したり、病気になると、ダラダラしてるからだの、
弱い子だの、手がかかるだの、世話ばっかりかけてもう知らんだの言っては、
もの凄く怒るようになったのです。
それ以降、僕は体調が悪くなるととても不安になり、熱が出てきたりすると怒られるのがいやで
母にそれをなかなか言い出せず、自分の身体の心配より、母にバレないように懸命でした。
でもやっぱりどこか様子がおかしいので気づくのでしょう。
「またあんたは熱出して!」
といって怒鳴られ、僕はただ力なく母にごめんなさいと謝るしかありませんでした。
「なんで病気になって怒られなきゃならないんだよ。」
大人になった今でこそ思いますが、当時は、すぐに熱を出す自分がとても不甲斐ないのと、
キーキー怒る母を見て、熱をだしてお母さんに迷惑をかけている僕は悪い子だと、
ここまで母を怒らせる自分をとても責めていたのを鮮明に覚えています。
一番悲しかったのは、僕は小学校の2年生か3年生の頃におたふく風邪にかかってしまい、
病院の先生からしっかり治しておかないと後々たいへんだからと言われたことがありました。
けど学校を休んでいるあいだもずっと母に鬱陶しいだの早く学校へ行けだの言われるのがとても
イヤで、薬がなくなるタイミングで、もう大丈夫と言い、学校へ行ったのですね。
そしたら数日後なんだかまた身体がだるい、あごの下のリンパ腺が腫れて痛い…
さすがにぶり返したとは口が裂けても言えず、しんどいのも顔の腫れも必死で隠し、
数日間、学校でも体調不良を悟られないよう、自力で治したこともありました。
本当にあれはつらかったですね、とても心細かったのを覚えています。
だからあまり病院へも行かず、人知れず自力で治そうとしてしまうところがあるのかもしれません。
その頃からなんですね。
僕は大人になった今でも、体調が悪くなって熱が出たりすると
とても落ち着かなくなって、罪悪感を覚えるようになっていたのです。
いよいよ自力では無理というところまでいかないと病院にも行かないのです。
これ、軽い風邪くらいならまだしも、万一大きな病気をしたときなんかを考えると案外深刻な
心の習性かもしれません。
人間の生存に関わる部分でもありますからね。
それだけならまだいいのですが…
僕は家族の誰かが風邪をひいたりするととても不機嫌になります。
普通は心配するところでしょう?
いや、ほとんどの方がそう思われると思います。
でも僕は、風邪なんかひきやがって、オレに染ったらどうしてくれるんだ、風邪なんかひくのは
気がゆるんでるからだ。
とくに妻に対してはそんなふうに思ってしまうのです。
とても変な表現ですが、僕は子供の頃、おちおち風邪なんてひけなかったんだ、
お母さんに叱られるのがイヤで病気なんて出来なかったんだ。
そんなふうに感じている子供の頃の僕が、大人になった僕の心の奥で、
叫んでいるのを感じる瞬間です。
だから平気で風邪を引いた、しんどいって言える人が許せないのでしょう。
僕が言えなかったことをあたりまえに言える人が信じられないような、うらやましいような、
複雑な思いになるのでしょうね。
自分もそう言いたかったのに言えなかった、目の前の人にその感情をぶつけてしまっているのです。
「すぐに風邪ばかりひいて、熱を出すような子はうちの子じゃない、橋の下へ帰れ。」
母に言われた言葉のとげが、僕の心に刺さったままで今も抜けないままに残っています。
母も忙しかったし、時間に追われ、家事に子育てに大変だったのでしょう。
父も頑固で短気でワンマンな人でしたからね、気遣いでストレスもあったのでしょう。
でも、子供なんて成長の過程で、なんだかんだ病気にかかるのもあたりまえです。
風邪だってそんな家庭の事情まで考慮して感染してくれません。
子供ってそういう自分が弱っていて、とても自分ではどうしようもないときに、
母に看病してもらったりする中で、安心を覚えたり、愛情を感じるものではないのでしょうか?
大切なことだと思うのです。
最近は親が子供を虐待するなんていうニュースも、悲しいかなめずらしくなくなってきています。
そういうことをしてしまう今の親って、子供の頃に親からちゃんと愛された経験がない、または希薄なのではないかと思います。
愛されている、守られている、僕はわたしはちゃんと愛されている、
生きていてもいいんだ、価値ある存在なんだという確信をもてずに育ったということが
云えるのではないでしょうか?
子供は決してひとりでは生きていけないのです。
風邪引いて熱が出てしんどいときって、子供はとっても不安で心細いものなんですよ。
「大丈夫」って心配してほしいのです。
「風邪をひくような、熱を出すような、親に迷惑をかけるような子は価値がない。」
そんな価値観を母からもらった僕は、風邪をひくことは悪いこと、風邪引くような人は悪い人、
というとても理不尽な刷り込みが出来てしまっていたのです。
その理不尽を知らず知らずに妻に押しつけているのですね。
うちにも4歳の子がいますが、この子が熱とか出すとたちまち仕事の予定などに影響があり、
つい当時の僕の母のような気持ちになりそうなときにハッとっします。
自分と同じような思いを子供にさせないのが僕の使命。
それが僕の願いであり、望みでもあります。
子供にとって必要な愛情と安心を親がちゃんと与えること。
このあたりまえのことがどれだけ子供のその後に影響を及ぼすかということを
現在子育て中の方も、これから親となられる方にも知っていただけたらと思うのです。
ではまた。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
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『編集後記』
今回のメールマガジンいかがでしたか?
大人が何気なく発している言葉を、子供はとても重く受けとめます。
何の気なしに云った一言を、子供はずっと覚えているものです。
僕の4歳の娘が不意打ちのように「パパ、まえにこんなこといってたよね?」
って問いかけられてドキッとするようなことは多々あります。
「パパだいすき」
「いっしょにおしゃしんとって」
そういって抱きついてくるわが子の笑顔が本物の笑顔か?
親の顔色をうかがっているのでは?
と、不安になる瞬間もあります。
体調が悪いのに親にそれを言えない、我慢しなければならない。
子どもにとってそれほど不安で理不尽なことってありません。
生きていることを、自分が存在することを否定されていることと同じですからね。
親はなにがあっても、どんなときも、子供の存在を全力で肯定してあげること。
今回体調を崩したことがきっかけで、そんな思いを強くしたことは、
僕にとって怪我の功名です。
そして母からもらって後生大事にしていた不要な価値観、
刷り込みを手放すというテーマも新たにみつかりました^^;
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今回の僕のメールマガジンはいかがだったでしょうか?
感想などをいただけるととても嬉しいし励みにもなります。
このメールにご返信いただければけっこうですので、楽しみにお待ちいたしております。
それから。。。
僕のコラムを読んでいただいたことはありますか?
読んでくださった方、いかがだったでしょう?
まだお読みいただいていない方はよろしければ
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感想やご意見をいただいた方には、お時間をいただくかもしれませんが、
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